SPREADデザイナはFpSpreadクラス、SheetViewクラス、Cellクラスといった旧来のAPIをベースに作成されています。新APIのオブジェクトの設定は、デザイナ上のダイアログを使った一部のものに限られます。新APIをプロパティグリッドから設定することはできません。

デフォルトでは既定のフォント（ＭＳ Ｐゴシック、サイズ11）が適用され、親オブジェクトの設定から継承されません。デフォルトのフォントを変更するにはIStyleインタフェースを変更します。なお、IStyleインタフェースの変更およびBuiltInStyleの使用は新しいスタイルでのみサポートされます。

// フォントの設定
GrapeCity.Spreadsheet.IWorkbook workbook = fpSpread1.AsWorkbook();
GrapeCity.Spreadsheet.IStyle normalStyle = workbook.Styles[GrapeCity.Spreadsheet.BuiltInStyle.Normal];
normalStyle.Font.Name = "メイリオ";
normalStyle.Font.Size = 9;

DefaultStyle、Rows.DefaultおよびColumns.Defaultの設定はサポートされません。また、NamedStyleオブジェクトやStyleInfoオブジェクトを使用したスタイルの設定もサポートされません。

// 以下の設定はサポートされません。
fpSpread1.ActiveSheet.DefaultStyle = new StyleInfo() {BackColor = Color.Red};
fpSpread1.ActiveSheet.ColumnHeader.DefaultStyle.BackColor = Color.Yellow;
fpSpread1.ActiveSheet.RowHEader.DefaultStyle.ForeColor = Color.Blue;
fpSpread1.ActiveSheet.RowHeader.DefaultStyle.HorizontalAlignment = CellHorizontalAlignment.Right;

行の高さ／列の幅は設定されたフォントをもとに算出されます。既定のフォント（ＭＳ Ｐゴシック、サイズ11）では、行の高さが18ピクセル／列の幅が72ピクセルになります。

デザイナで設定されたデザイン情報はデザインファイル（*.Designer.cs または *.Designer.vb）ではなくリソースに出力されます。

１行おきのスタイル設定は無効になります。

インデント（TextIndentプロパティ）がピクセル単位から文字単位に変更されます。また、インデントと水平方向の配置を中央揃えにする設定は同時に有効になりません。

GradientHeaderRendererなどのレンダラの設定はサポートされません。

DefaultSkinプロパティ以外のスキン機能はサポートされません（デザイナおよびコードによる実装の両方）。なお、DefaultSkinプロパティでスキンを変更すると、IRangeオブジェクトのNumberFormatプロパティに設定された書式は適用されなくなります。

FarPoint.Win.Spread.Cellクラスで提供されている以下のプロパティはサポートされません。

• CellPaddingプロパティ
• LockBackColorプロパティ
• LockFontプロパティ
• LockForeColorプロパティ

DisplayZeroプロパティはサポートされません（0を非表示にできません）。
fpSpread1.ActiveSheet.DisplayZero = false;

FarPoint.Win.Spread.SheetViewクラスで提供されている以下のプロパティはサポートされません。

• SelectionBackColorプロパティ
• SelectionForeColorプロパティ
• SelectionFontプロパティ

セル型が指定されていない場合には、上下左右の矢印の入力マップを変更したとしても編集時には有効になりません。