GrapeCity InputMan for Windows Forms 11.0J
キーワードによる書式設定

ここでは、キーワードによる書式設定について説明します。

概要

時刻コントロールでは、時刻のキーワードを設定することで書式を設定することができます。 フィールドオブジェクトによる書式設定のように柔軟なスタイル設定が不要な場合、入力および表示書式についてそれぞれ1度のメソッド実行だけで定義できるため、簡単な実装が可能です。

  • 時刻コントロールには日付部分に関連したキーワードを設定できません。日付部分に関係した書式を設定した場合には、例外が発生します。
  • キーワードによる書式設定は、4.0J以前の日付コントロールで利用されていた方法と同様の方法です。
設定方法

コードによる設定

入力書式を設定するには、Fields プロパティが参照する TimeFieldCollection クラスのAddRange メソッドに、入力書式用のキーワードを使用した文字列を設定します。

表示書式を設定するには、DisplayFields プロパティが参照するTimeDisplayFieldCollection クラスのAddRange メソッドに、表示書式用のキーワードを使用した文字列を設定します。

' キーワードから書式を設定します。
GcTime1.Fields.AddRange("HH時 mm分 ss秒")
GcTime1.DisplayFields.AddRange("HH時 mm分 ss秒")
// キーワードから書式を設定します。
gcTime1.Fields.AddRange("HH時 mm分 ss秒");
gcTime1.DisplayFields.AddRange("HH時 mm分 ss秒");

なお、AddRange メソッドにより書式を設定する場合でも、自動的にフィールドオブジェクトに変換されているため、設定後に特定のフィールドスタイルを変更することが可能です。

次のサンプルコードは、キーワードにより設定した日付書式で特定のフィールドのスタイルを設定する例です。

' 入力書式フィールドのスタイルを設定します。
GcTime1.Fields(0).BackColor = Color.Bisque
GcTime1.Fields(1).ForeColor = Color.DarkGray
GcTime1.Fields(2).Font = New Font("Meiryo UI", 12)

' 表示書式フィールドのスタイルを設定します。
GcTime1.DisplayFields(0).Font = New Font("MS ゴシック", 15)
GcTime1.DisplayFields(1).BackColor = Color.Yellow
GcTime1.DisplayFields(2).ForeColor = Color.Gray
// 入力書式フィールドのスタイルを設定します。
gcTime1.Fields[0].BackColor = Color.Bisque;
gcTime1.Fields[1].ForeColor = Color.DarkGray;
gcTime1.Fields[2].Font = new Font("Meiryo UI", 12);

// 表示書式フィールドのスタイルを設定します。
gcTime1.DisplayFields[0].Font = new Font("MS ゴシック", 15);
gcTime1.DisplayFields[1].BackColor = Color.Yellow;
gcTime1.DisplayFields[2].ForeColor = Color.Gray;

デザイン画面での設定

デザイン画面では「入力書式の設定」「表示書式の設定」エディタを使用して容易な設定が可能です。これらのエディタは次のいずれかの方法で起動でき、 時刻のキーワードを設定することで書式を作成します。

入力書式 表示書式

個々のフィールドのプロパティは設定できませんが、「時」「分」「秒」などのリテラル文字を使用した書式が予めビルトイン書式として用意されているため、これらのリストから書式を選択するだけで簡単に書式を定義することが可能です。

「入力書式の設定」エディタ

「入力書式の設定」エディタ

なお、キーワードを使って設定した書式は、フィールドオブジェクトのコレクションに変換されます。フィールドオブジェクトに変換された後は「入力フィールドの編集」「表示フィールドの編集」エディタで編集できるようになります。

入力書式のキーワード

入力書式として使用可能なキーワードは以下のとおりです。

キーワード 説明
t 12時間制で時刻を表示するときに午前(AMDesignatorプロパティで設定)または午後(PMDesignatorプロパティで設定)を表す文字列の最初の1文字を表示
tt 12時間制で時刻を表示するときに午前(AMDesignatorプロパティで設定)または午後(PMDesignatorプロパティで設定)を表す文字列を表示
hh 時を12時間制で表示(先頭に0を付ける)
HH 時を24時間制で表示(先頭に0を付ける)
mm 分を表示(先頭に0を付ける)
ss 秒を表示(先頭に0を付ける)
\(Chr(92)) キーワードをリテラル文字として表示
表示書式のキーワード

表示書式として使用可能なキーワードは以下のとおりです。

キーワード 説明
t 12時間制で時刻を表示するときに午前(AMDesignatorプロパティで設定)または午後(PMDesignatorプロパティで設定)を表す文字列の最初の1文字を表示
tt 12時間制で時刻を表示するときに午前(AMDesignatorプロパティで設定)または午後(PMDesignatorプロパティで設定)を表す文字列を表示
h 時を12時間制で表示(先頭に0を付けない)
hh 時を12時間制で表示(先頭に0を付ける)
H 時を24時間制で表示(先頭に0を付けない)
HH 時を24時間制で表示(先頭に0を付ける)
m 分を表示(先頭に0を付けない)
mm 分を表示(先頭に0を付ける)
s 秒を表示(先頭に0を付けない)
ss 秒を表示(先頭に0を付ける)
\(Chr(92)) キーワードをリテラル文字として表示
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