GrapeCity InputMan for Windows Forms 10.0J
5.0Jから6.0Jへの変更点

InputMan for Windows Forms 6.0Jで追加された機能および、InputMan for Windows Forms 5.0Jから6.0Jの変更点について解説します。

新機能

新環境対応

以下の新環境に対応しました。

日付、数値、タイムスパンコントロールに最大値・最小値の機能を追加

日付、数値、タイムスパンコントロールに最大値・最小値を指定するプロパティを追加しました。また、リアルタイムで値を検証し、不正値を制御(クリア、リストアなど)する機能もサポートしました。

旧バージョンのコントロールの移行をサポート

旧バージョンのコントロールをラップするクラスを搭載しました。InputMan for .NET 4.0J Windows Forms Ed. 以前の InputMan を使って作成されたプロジェクトを6.0Jで利用できるようになります。5.0Jまでは、旧バージョンのプロジェクトを移行することは簡単ではありませんでした。しかし、このラッパーコントロールの提供により、短時間でのプロジェクトの移行が可能になります。

Office2007 Style に対応

Office2007 のビジュアルスタイルと色をサポートしました。アプリケーションに合わせて Office2007 Blue、Office2007 Black、Office2007 Silver の選択が可能です。

Office2007 Blue スタイル Office2007 Black スタイル Office2007 Silver スタイル

オートコンプリート機能を強化

テキストコントロールやコンボコントロールのオートコンプリート機能において、新しく検索オプションを提供しました。 検索オプションは、部分一致、大文字/小文字や文字種の区別の有無など 6種類のパターンを提供し、その中から検索方法を選択することが可能になりました。また、候補リスト内の検索対象の文字列をハイライト表示することも可能になり、柔軟で見やすい検索が行われます。

InvalidInputイベントのエラー情報の取得

無効な文字が入力されたときに発生するInvalidInputイベントを改良し、イベント引数からエラー情報を取得することができるようになりました。どのような理由で無効と判断されたかを取得し、エラーメッセージを表示するなどの処理を簡単に行うことができます。

入力候補値

全ての入力系コントロールに入力候補値を設定するRecommendedValueプロパティを追加しました。入力候補値を設定することで、よりスムーズな入力をサポートします。

代替テキスト

キャラクタボックスコントロールを除く入力系コントロールに、コントロールの値がNothingの場合に表示する代替テキストを設定する、AlternateTextプロパティを追加しました。ユーザの入力補助に効果的な文字列を表示することが可能になりました。

改行コードの制御

クリップボードから改行を含む文字列を貼り付けた場合の改行コードの扱いを設定できる、AcceptsCrlfプロパティをリッチテキストコントロールを除く全ての入力コントロールに追加しました。

サイドボタンの背景色/前景色

サイドボタンの背景色と前景色を設定できるようになりました。スタイルと組み合わせて、よりデザインに富んだ表現が可能となります。



スピン機能の強化

スピンボタンが押されてから繰り返しが始まるまでの時間を取得/設定するDelayプロパティを追加しました。

継承コントロール作成時のデフォルトの設定

InputMan の各コントロールを継承してコントロールを作成する場合、フィールドやサイドボタン、ショートカット機能に対して自動で動作するデザイン機能を考慮して作成する必要がありました。これらのフィールドやサイドボタン、ショートカット機能の自動追加を防ぐためにはいくつかのメソッドを実装する必要があり、デザイン画面での設定ができないなどの制限事項がありました。
6.0Jでは上記の方法の他に、これらの動作を改善した、デフォルト値を設定する新しい継承コントロールの作成方法を追加しました。基底クラスでデフォルトのフィールドやサイドボタン、ショートカット機能を設定する方法です。

テキストコントロールの書式設定強化

Formatプロパティでの書式設定機能が拡張され、マスクコントロールのように入力可能な文字種から特定の文字種を除外したり、特定の文字を書式に設定したりできるようになりました。例えば、次のような書式設定が可能です。

' すべての全角文字からサロゲート文字だけを除外
GcTextBox1.Format = "Z^T"
' 記号から「^、@、\、$」の4文字を除外
GcTextBox1.Format = "@^\^\@\\$"
// すべての全角文字からサロゲート文字だけを除外
gcTextBox1.Format = "Z^T";
// 記号から「^、@、\、$」の4文字を除外
gcTextBox1.Format = "@^\\^\\@\\\\$";

コンボコントロールの強化

コンボコントロールでは、以下の点が強化されました。

数値コントロールの強化

数値コントロールでは、以下の点が強化されました。

タイムスパンコントロールの強化

タイムスパンコントロールでは、以下の点が強化されました。

検証コンポーネントの強化

検証コンポーネントでは、以下の点が強化されました。

ふりがな取得の強化

IMEコンポーネントで、出力されるふりがなの種別を選択できるようになりました。ひらがな、カタカナ、半角カタカナのいずれかを設定できます。これにより出力されたふりがなを再度加工する手順を省くことが可能になりました。

ショートカット動作の改良

ショートカットコンポーネントによって各コントロールに設定されたショートカットキーについて、ドロップダウンダイアログが表示されているときは機能を動作させないように改良しました。

参照

 

 


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