デフォルトでは、すべてのユーザーが PDF ファイルのオープン、コピー、印刷、編集を実行できます。しかし、PDF ドキュメントに機密情報が含まれている場合は、それらのドキュメントを暗号化して、許可されたユーザーのみがアクセスできるようにします。

ドキュメントの所有者と他のすべてのユーザーに、それぞれ別のパスワードが用意されます。ユーザーのアクセス権は、特定の操作（ドキュメントの表示、印刷、または編集）のみを許可するように選択的に制限できます。

PDF for WPF には、PdfSecurity オブジェクトを返す Security プロパティがあります。このオブジェクトには、所有者パスワード（ドキュメントのパスワードと権限の変更に必要）とユーザーパスワード（ドキュメントのオープンに必要）を指定できるプロパティがあります。さらに、PdfSecurity オブジェクトでは、通常のユーザーが持つ権限を指定できます。たとえば、ユーザーにドキュメントの表示を許可し、印刷や編集は許可しないようにすることができます。

PDF for WPF セキュリティ機能を使用するには、パスワードを設定してからドキュメントを保存します。次に例を示します。

Visual Basic でコードを書く場合

'ドキュメントを通常どおりに作成します。
CreateDoc()

'パスワードを設定します。
_c1pdf.Security.OwnerPassword = "2mds%dffgd"
_c1pdf.Security.UserPassword = "anyone"
_c1pdf.Security.AllowEditAnnotations = False
_c1pdf.Security.AllowEditContent = False
_c1pdf.Security.AllowPrint = False

C# でコードを書く場合

//ドキュメントを通常どおりに作成します。
CreateDoc();

//パスワードを設定します。
_c1pdf.Security.OwnerPassword = "2mds%dffgd";
_c1pdf.Security.UserPassword = "anyone";
_c1pdf.Security.AllowEditAnnotations = false;
_c1pdf.Security.AllowEditContent = false;
_c1pdf.Security.AllowPrint = false;