GrapeCity ActiveReports for .NET 16.0J
RDLレポート
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RDLレポートは、ActiveReports for .NET 9.0Jから新しく追加された形式で、セクションの出力位置やページの用紙サイズといったレイアウト上の制約を意識することなく、自由にレポートコントロールをレイアウトすることができます。また、1つの帳票に対して複数のデータソースを手軽に使用することができます。

マスターレポート

RDLレポートがページレポートと異なる点の1つとして、マスターレポートを作成して使用できることがあります。マスターレポートは、データ、会社のロゴ、ページヘッダ/フッタなどのレポート共通の機能を追加するためのレポートで、ContentPlaceHolderコントロールを使用してコンテンツレポートのデータが追加可能な領域を指定します。このような共通要素を含むマスターレポートを使用すれば、レポート全体のデータソースや会社の住所、ロゴなどを1か所で迅速に変更することができます。詳細については、「マスターレポート」を参照してください。

改ページ

PageSizeの設定、およびデータ領域、グループ、矩形のPageBreakBeforeプロパティとPageBreakAfterプロパティを使用して、RDLレポートのどこで改ページするかを制御することができます。なお、RDLレポートでは、印刷時の用紙サイズを考慮した従来の印刷プレビューモードに加えて、すべてのデータを1ページとして閲覧できるゲラモードを用意しています。改ページなしですべてのデータを確認することができるため、Tablixコントロールを使用した横に伸びるレポートの閲覧や、データ件数の多いレポートのプレビューに適しています。

テーマ

ページレポートとRDLレポートは、テーマを使用して、標準の書式設定を一連のレポートコントロールに適用します。テーマを使用すれば、マスターレポートを使用する場合と同様に、レポート全体の外観を1か所で変更することができます。テキストと背景の色、ハイパーリンクの色、メジャーフォントとマイナーフォント、画像、定数などを指定してから、レポートコントロールのプロパティにテーマの値を設定します。外観を変更したいときは、*.rdlx-themeファイルに変更を加えるだけで、各レポートの実行時に変更後の外観が適用されます。詳細については、「テーマの作成と追加」を参照してください。

データ

RDLレポートは、異なるデータセットから取得したデータを表示する場合や、データがページのどこに表示されてもかまわないような場合に最適です。レポートへのデータの表示にはデータ領域を使用します。コントロールは、データが最後まで収まるように拡大した後、レポートが自動的に改ページされます。詳細については、「データソースとデータセット」を参照してください。

共有データソース

ページレポート/RDLレポートでは、共有データソースを作成して使用することができるので、レポートを作成するたびに同じ接続文字列を入力する必要はありません。詳細については、「共有データソースの操作」を参照してください。

カスタムリソースロケータ

レポートで使用するアイテムのカスタムリソースロケータを作成することができます。これにより、レポートで使用する画像の存在する場所だけでなく、サブレポートやドリルスルーリンクで使用するレポートの場所を特定することが可能になります。詳細については、「カスタムリソースロケータ」を参照してください。

データ領域とレポートコントロール

ページレポート/RDLレポートには、セクションレポートとは異なる形でデータを表示することのできるコントロールがあります。ダッシュボードレポートでSparkline、およびBulletレポートコントロールを使用することができるほか、CalendarレポートコントロールやList、Table、Tablixなどのデータ領域にデータを表示することもできます。多くのプロパティで、式を使用して表示する値や表示方法を決定することができます。レポートコントロールの詳細については、「ページレポート/RDLレポートのレポートコントロール」を参照してください。

データ可視化

Image、およびTextBoxレポートコントロールにはデータの可視化機能があり、これを使用すると、データを理解しやすい小さなグラフで表示することができます。これは、データを視覚的にわかりやすく表示する優れたツールです。詳細については、「データ可視化」を参照してください。

グループ化

フィールド、または式によってデータ領域内のデータをグループ化し、集計の範囲を制御することができます。親子関係を持つデータの再帰的階層を作成することも可能です。また、Level関数を使用してレベルごとにインデントを付けることで、これらの関係を視覚的に示すこともできます。詳細については、「データのグループ化」を参照してください。

インタラクティブ性

ページレポート/RDLレポートでは、対話的な並べ替えやドリルダウンレポート(初期状態では詳細データを折りたたんで隠し、他のアイテムによって表示・非表示を切り替えることができるレポート)をセットアップしたり、他のレポートへのドリルスルーリンクやレポート内のブックマークリンクを追加したりすることができます。

対話的な並べ替え

TextBoxレポートコントロールの[プロパティ設定ダイアログ][並べ替え]ページを使用して、List、BandedList、Table、Tablixの各データ領域のデータをユーザーが並べ替えられるようにすることができます。詳細については、「対話的な並べ替え」を参照してください。

パラメータ

パラメータをレポートに追加することで、レポートに表示する値をユーザーが選べるようになります。これは、ドリルスルーレポートを作成する際にも役立ちます。詳細については、「パラメータの追加」を参照してください。

ドリルダウン

レポートコントロール、データ領域、テーブルの行、Tablixの行および列グループの[プロパティ]ウィンドウに用意されているVisiblityToggleItemプロパティを使用して、ドリルダウンレポートを作成することができます。これらの設定で、各項目の初期の表示状態を非表示に設定し、トグルアイテム(ユーザーがこれをクリックすると、詳細なデータにドリルダウンすることができる)を設定することで、より詳細なデータの表示が可能になります。詳細については、「ドリルダウンレポートの作成」を参照してください。

ドリルスルー

テキストボックス、画像、グラフデータ値に用意された[プロパティ設定ダイアログ][ナビゲーション]ページを使用して、ドリルスルーリンクを作成することができます。ユーザーがこのリンクをクリックすると、より詳細なパラメータ付きレポートが表示されます。パラメータのないレポートへのドリルスルーリンクを作成することもできますが、その場合はユーザーが長大な詳細レポートから関連情報を検索しなければならない可能性があります。

ブックマークリンク

[プロパティ設定ダイアログ][ナビゲーション]ページを使用して、ブックマーク、またはURLへジャンプすることもできます。

印刷

PageSizeHeightプロパティを「Auto」に設定して、デザイン時のページの高さに関わらず、RDLレポートを縦の改ページを発生させず、レシート型用紙に印刷できます。詳細については、「レシート型用紙への印刷」を参照してください。

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