PowerTools SPREAD for Windows Forms 10.0J
操作モードと選択ポリシー

ユーザーは個々のセル、セル範囲、列、行、またはシート全体を選択できますが、操作モード、選択ポリシー、またはシート単位の設定によって、ユーザーによる選択の方法、およびユーザーが選択可能な内容をカスタマイズできます。

次の表は、ユーザーに許可する選択内容に関わる設定の一覧です。

ユーザーに許可する選択内容 設定
セル FpSpread.SelectionBlockOptions.Cells
FpSpread.SelectionBlockOptions.Rows
FpSpread.SelectionBlockOptions.Columns
シート FpSpread.SelectionBlockOptions.Sheet
組み合わせ FpSpread.SelectionBlockOptions.number(number は個々の設定の合計値。たとえば行と列の場合は 2+4=6)
セル、セル範囲、または複数のセル範囲 OperationMode.Normal、SelectionPolicy プロパティ
行の選択のみ(編集不可) OperationMode.SingleSelect
行の選択のみ(編集可) OperationMode.RowMode
複数の隣接行の選択(編集不可) OperationMode.MultiSelect
複数の非隣接行の選択(編集不可) OperationMode.ExtendedSelect

FpSpreadクラスのSelectionBlockOptionsプロパティはコントロールレベルで設定し、SheetViewクラスのOperationModeプロパティは、シートレベルで設定することに注意してください。

OperationModeおよびSelectionBlockOptionsプロパティの設定は、ユーザーによる操作に適用されます。つまり、これらのプロパティを設定すると、ユーザーが選択可能な内容は制限されますが、アプリケーションによって選択可能な内容に影響はありません。 ユーザーとアプリケーションの両方に許可する選択内容をカスタマイズするには、SelectionUnitプロパティを使用します。

シートの RestrictRowsおよびRestrictColumnsメソッドを使用すると、編集可能なセルを制限することもできます。この制限によりユーザーは、指定の行または列より先のセルにデータを入力できなくなります。 詳細については、SheetViewクラスのSelectionPolicyおよびSelectionUnitプロパティ、およびFpSpreadクラスのSelectionBlockOptionsプロパティを参照してください。 また、OperationMode列挙体およびSelectionBlockOptions列挙体も参照してください。

設定方法

  1. シートに対するユーザーの処理モード全体を設定するには、SheetViewクラスのOperationModeプロパティを設定します。
  2. OperationModeプロパティを「Normal」に設定した場合は、以下を設定します。
    1. SPREADコンポーネント内の全シートに対して、ユーザーに許可する選択内容をカスタマイズするには、FpSpreadクラスSelectionBlockOptionsプロパティを使用します。このプロパティでは、セル、列、行、シート、またはこれらの組み合わせのうち、どの選択をユーザーに許可するかを指定します。
    2. ユーザーに個々のセルのみ、または複数のセル範囲の選択を許可するには、SheetViewクラスのSelectionPolicyプロパティを「Single」または「MultiRange」に設定します。
  3. ユーザーとアプリケーションの両方による選択方法など、シートに対する選択操作全体を設定するには、SheetViewクラスのSelectionUnitプロパティを使用して、許可する選択単位を設定します。

サンプルコード

次のサンプルコードは、ユーザーにセルまたはセル範囲(複数のセル範囲も可)の選択だけを許可するようにシートを設定します。 ユーザーは複数の列や行、またはシート全体を選択することはできません。

C#
コードのコピー
// ユーザーがセルだけを選択できるようにオプションを設定します。
fpSpread1.SelectionBlockOptions = FarPoint.Win.Spread.SelectionBlockOptions.Cells;
// オペレーションモードを設定し、ユーザーに複数のセルブロックの選択を許可します。
fpSpread1.Sheets[0].OperationMode = FarPoint.Win.Spread.OperationMode.Normal;
fpSpread1.Sheets[0].SelectionPolicy = FarPoint.Win.Spread.Model.SelectionPolicy.MultiRange;
Visual Basic
コードのコピー
' ユーザーがセルだけを選択できるようにオプションを設定します。
FpSpread1.SelectionBlockOptions = FarPoint.Win.Spread.SelectionBlockOptions.Cells
' オペレーションモードを設定し、ユーザーに複数のセルブロックの選択を許可します。
FpSpread1.Sheets(0).OperationMode = FarPoint.Win.Spread.OperationMode.Normal
FpSpread1.Sheets(0).SelectionPolicy = FarPoint.Win.Spread.Model.SelectionPolicy.MultiRange

SPREAD デザイナの使用

  1. 選択オペレーション モードを設定するシートのシート タブを選択します。
  2. [設定]メニューの[Sheet Settings]セクションから[全般]を選択します。 [シートの設定]ダイアログの[全般]タブで、[オペレーションモード]領域からいずれかのオペレーションモードを選択します。
  3. 〈OK〉をクリックし、[シートの設定]ダイアログを閉じます。
  4. OperationModeプロパティを「Normal」に設定した場合は、以下を設定します。
    1. SPREADコンポーネント内の全シートに対して、ユーザーに許可する選択内容をカスタマイズするには、[プロパティ]リストで、選択したSPREADに対するSelectionBlockOptionsプロパティを使用します。このプロパティでは、セル、列、行、シート、またはこれらの組み合わせのうち、どの選択をユーザーに許可するかを指定します。
    2. ユーザーに個々のセルのみ、または複数のセル範囲の選択を許可するには、[プロパティ]リスト内のSelectionPolicyプロパティ(選択したSheetのプロパティ)を「Single」または「MultiRange」に設定します。
  5. ユーザーとアプリケーションの両方による選択方法など、シートに対する選択操作全体を設定するには、[プロパティ]リストの SelectionUnit プロパティ(選択した Sheet のプロパティ)を使用して、許可する選択単位を設定します。
  6. [ファイル]メニューから[適用して終了]を選択し、変更をコンポーネントに適用して SPREAD デザイナを終了します。
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