MESCIUS SPREAD for ASP.NET 10.0J
旧バージョンからの移行

旧バージョン(SPREAD for .NET Web Forms Ed. 1.0J/2.0J/2.5J/3.0JおよびSPREAD for ASP.NET 5.0J/7.0J/8.0J)で作成されたプロジェクトを本製品で使用する場合や、既存のプロジェクトにサービスパックを適用する場合は、次の手順でプロジェクトを移行する必要があります。

メモ:

  • 移行ツールを使用して旧バージョンに移行することはできません。
  • 移行作業の対象となるファイルは、licenses.licxファイルと、プロジェクトの*.aspxファイルです(Visual Studio 2003で作成したプロジェクトを移行する場合のみ、*. aspxファイルも書き換えの対象となります)。
  • プロジェクトのサブフォルダにあるファイルも移行する際には移行ツールのオプション「サブフォルダを含める」をチェックしてください。
  • SPREAD for ASP.NET 5.0J/7.0Jを使用している場合、デフォルトの外観を維持して移行できます。移行ツールのオプションについて、このページ最後の「5.0J/7.0Jのデフォルトスタイルを維持」を参照してください。
  • 旧バージョンから移行した際の動作の違いや対処方法については、移行詳細情報を参照してください。
  • 本バージョンはInternet Explorer 11の互換表示には対応していません。

fp_clientフォルダ

本バージョンでは、製品が使用するJavaScript、および画像は製品アセンブリ(FarPoint.Web.SpreadJ.dll)に組み込まれています。本バージョンでは、fp_clientフォルダは不要です。

なお、何らかの理由でアセンブリに組み込まれたJavaScript、および画像を使用しないでアプリケーションを運用する必要がある場合、旧バージョンと同様にfp_clientフォルダを使用することも可能です。

以下の手順では、fp_clientフォルダを使用しない方法(推奨)、および使用する方法について説明します。

ASP.NET Webアプリケーションプロジェクトの場合

プロジェクトの移行:

  • 異なるバージョンのVisual Studioに移行する際は、移行ツールの実行前に以下の手順でVisual Studioを変換する必要があります。
  • 移行したプロジェクトのプロジェクトファイル(*.vbproj、*.csproj)、またはソリューションファイル(*.sln)を移行先のバージョンのVisual Studioで開きます。「Visual Studio 変換ウィザード」が開始されるので画面の指示に従ってプロジェクトを変換します。
  • 変換中に「.NET Framework 2.0 の Web サイトが見つかりました」というダイアログが表示される場合、〈はい〉ボタンをクリックして、.NET Framework 4.6以上へアップグレードします。
  1. 作業前に移行するプロジェクトのバックアップを作成してください。
  2. 「移行ツール(SpreadWebMigrationTool.exe)」を起動します。
  3. [移行の対象]を指定します。そして移行するプロジェクト、もしくはプロジェクトが含まれるフォルダを指定します。
  4. [実行]ボタンをクリックします。プロジェクトの移行が成功すると”移行が完了しました。”というメッセージが表示されます。
  5. 次に移行したプロジェクトを開きます。

    Visual Studioで開く
    移行したプロジェクトを Visual Studioで開きます。

    1. Visual StudioのソリューションエクスプローラでWeb.configを開き、次の記述を削除してください(この記述が存在する場合、WebサイトはGACに登録されたアセンブリを検索します。 製品アセンブリはGACに登録されません 。この状態で実行するとビルドエラーが発生します)。

      削除する記述:
      <add assembly="FarPoint.CalcEngine, Version=X.X.XXXX.XXXX, Culture=neutral, PublicKeyToken=A5FA960294D899E7"/>
      <add assembly="FarPoint.Excel, Version=X.X.XXXX.XXXX, Culture=neutral, PublicKeyToken=A5FA960294D899E7"/>
      <add assembly="FarPoint.Web.SpreadJ, Version=X.X.XXXX.XXXX, Culture=neutral, PublicKeyToken=A5FA960294D899E7"/>
    2. Visual Studioのメニューから[プロジェクト|参照の追加]を選択します。
    3. 参照の追加ダイアログが開いたら[.NET]タブを選択し、以下のアセンブリを追加してください(この作業によりアセンブリがアプリケーションのBinフォルダ以下にコピーされます)。
      • FarPoint.Web.SpreadJ (10.0.XXXX.XXXX)
      • FarPoint.Excel              (10.0.XXXX.XXXX)
      • FarPoint.CalcEngine     (10.0.XXXX.XXXX)
      • FarPoint.PDF                (10.0.XXXX.XXXX)
      • FarPoint.Web.Chart     (10.0.XXXX.XXXX)
      10.0.XXXX.XXXXは、ご利用の製品アセンブリバージョンによって変わります。アセンブリバージョンについては製品付属のリリースノートを参照してください。
    4. Web.configの中でfp_clientフォルダの場所を指定している場合、今後、fp_clientフォルダを使用するかどうかで移行方法が異なります。
      例えば、Web.configに次のように記述している場合:
                  <?xml version="1.0"?>
                    <configuration>
                     <appSettings>
                      <add key="fp_client" value="~/fp_client" />
                     </appSettings>
                          :
                    </configuration>
                 
      
      Webサイトのルートフォルダの下にfp_clientフォルダが存在します。以下、(a)または(b)のいずれかの方法で移行してください:

      (a) fp_clientフォルダを使用しない(推奨)

      Webサイトのルートフォルダにあるfp_clientフォルダを削除し、fp_clientに関するWeb.configの記述(以下、取り消し線の部分)を削除します。これにより、製品はアセンブリ(FarPoint.Web.SpreadJ.dll)に組み込まれたスクリプトファイル、および画像を使用します。

                  <?xml version="1.0"?>
                    <configuration>
                     <appSettings>
                      <add key="fp_client" value="~/fp_client" />
                     </appSettings>
                          :
                    </configuration>
                 
      

      (b) fp_clientフォルダを使用する

      Webサイトのルートフォルダにあるfp_clientフォルダを削除し、本バージョンで提供されるfp_clientフォルダをコピーします。fp_clientフォルダは 開発環境の <Program Files Folder>\Common Files\FarPoint Technologies\SpreadNETWebv10 にインストールされています。
    5. 最後に、Visual Studioのメニューからプロジェクトをリビルドし、ビルドエラーが発生しないことを確認します。

以上でプロジェクトの移行は完了です。
移行後のプロジェクトが問題なく動作することをご確認ください。

ASP.NET Webサイトの場合
  1. 作業前に移行するWebサイトのバックアップを作成してください。
  2. <インストールフォルダ> (デフォルト:[Program Files\SpreadASPNET10])\Bin 以下にインストールされているSPREADのアセンブリファイルをWebサイトのBinフォルダ以下にコピーします。

    • FarPoint.Web.SpreadJ.dll/FarPoint.Web.SpreadJ.xml
    • FarPoint.Excel.dll/FarPoint.Excel.xml
    • FarPoint.CalcEngine.dll/FarPoint.CalcEngine.xml
    • FarPoint.PDF.dll
    • FarPoint.Web.Chart.dll/FarPoint.Web.Chart.xml

  3. 次にVisual StudioでWebサイトを開きます。

    1. Web.configの中でfp_clientフォルダの場所を指定している場合、今後、fp_clientフォルダを使用するかどうかで移行方法が異なります。
      例えば、Web.configに次のように記述している場合:
                  <?xml version="1.0"?>
                    <configuration>
                     <appSettings>
                      <add key="fp_client" value="~/fp_client" />
                     </appSettings>
                          :
                    </configuration>
                 
      
      Webサイトのルートフォルダの下にfp_clientフォルダが存在します。以下、(a)または(b)のいずれかの方法で移行してください:

      (a) fp_clientフォルダを使用しない(推奨)

      Webサイトのルートフォルダにあるfp_clientフォルダを削除し、fp_clientに関するWeb.configの記述(以下、取り消し線の部分)を削除します。これにより、製品はアセンブリ(FarPoint.Web.SpreadJ.dll)に組み込まれたスクリプトファイル、および画像を使用します。

                  <?xml version="1.0"?>
                    <configuration>
                     <appSettings>
                      <add key="fp_client" value="~/fp_client" />
                     </appSettings>
                          :
                    </configuration>
                 
      

      (b) fp_clientフォルダを使用する

      Webサイトのルートフォルダにあるfp_clientフォルダを削除し、本バージョンで提供されるfp_clientフォルダをコピーします。fp_clientフォルダは 開発環境の <Program Files Folder>\Common Files\FarPoint Technologies\SpreadNETWebv10 にインストールされています。
    2. ライセンスファイル(licenses.licx)のバージョン情報を次のように修正します。
      ※ライセンスファイル(licenses.licx)のバージョン情報は、移行ツールで修正することもできます。

      FarPoint.Web.Spread.FpSpread, FarPoint.Web.SpreadJ, Version=10.0.XXXX.XXXX, Culture=neutral, PublicKeyToken=a5fa960294d899e7
      

      XXXX.XXXXの部分にはご利用のSPREADのバージョン番号を設定します。製品のバージョンについては製品付属のリリースノートを参照してください。

    3. ライセンスをビルドします。ソリューションエクスプローラで「licenses.licx」ファイルを右クリックし[ビルド]-[ランタイムライセンスのビルド(またはランタイム ライセンスの作成)]を選択します(この作業によりBinフォルダにApp_Licenses.dllが生成されます)。
    4. 最後に、Visual Studioのメニューから[ビルド|Webサイトのリビルド]を実行し、ビルドエラーが発生しないことを確認します。

以上でWebサイトの移行は完了です。
移行後のWebサイトが問題なく動作することをご確認ください。

5.0J/7.0Jのデフォルトスタイルを維持

8.0Jからデフォルトのスタイルが変更されました。Office2007スキンを適用することで5.0J/7.0Jのデフォルトの外観を実現することができます。

移行ツールでは、オプション「5.0J/7.0Jのデフォルトのスタイルを維持する」にチェックを付けることで、Webフォーム(*.aspxファイル)にOffice2007スキンを適用する記述を追加します。対象となるWebフォームの一覧は移行ツール下部のリストボックスに表示されます。

デザイン時にスキンを設定しているWebフォームには、Office2007スキンを適用する記述は追加されません。
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