PowerTools MultiRow for Windows Forms 8.0J
主な機能と設定方法

GcPostalCellの基本的な使い方について解説します。

JPAddress for .NETの準備

GcPostalCellの機能は、「JPAddress for .NET(以下、JPAddress)」を利用して実現されており、検索機能を利用するためにはJPAddressのインストールおよび開発ライセンスが必要です。
詳細については「JPAddress for .NETとの連携」を参照してください。

書式の設定

GcPostalCellの入力フィールドには次の4つのフィールドが設定されており、これらのフィールドオブジェクトを使って書式が設定されています。なお、これらの入力フィールドはFieldsプロパティから参照されています。

GcPostalCellでは、これらのフィールドを追加したり削除したりすることはできません。接頭語やリテラルを非表示にしたい場合には、各フィールドのTextプロパティを削除します。

また、ZipCodeCharType プロパティで全角/半角を設定します。

プロパティ値 説明
HalfWidthDigit 郵便番号を半角で入力/表示します。
FullWidthDigit 郵便番号を全角で入力/表示します。
検索の対象と出力用セル

GcPostalCellは入力された郵便番号から住所などの検索を行い、検索結果を指定したセルに出力します。QueryModeプロパティで住所の郵便番号と大口事業所の個別郵便番号、もしくはその両方を対象として検索を行うかどうかを設定できます。

プロパティ値 説明
GeneralZipCode 住所の郵便番号を対象に検索を行います。
CompanyZipCode 大口事業所の個別郵便番号を対象に検索を行います。
Both 住所の郵便番号と大口事業所の個別郵便番号の両方を対象に検索を行います。

検索結果を出力するセルは、セルのインデックスまたは名前を使用して、以下のプロパティで設定します。        

セルのインデックスを使用して、検索結果を出力するセルを設定する場合

セルのインデックスを使用して、検索結果を出力するセルを設定する場合

次のサンプルコードは、TextBoxCellに住所の郵便番号の結果を出力します。郵便番号は全角で表示します。

Imports GrapeCity.Win.MultiRow
Imports InputManCell = GrapeCity.Win.MultiRow.InputMan

Dim TextBoxCell1 = New TextBoxCell()
TextBoxCell1.Name = "TextBoxCell1"

Dim TextBoxCell2 = New TextBoxCell()
TextBoxCell2.Name = "TextBoxCell2"

Dim gcPostalCell1 = New InputManCell.GcPostalCell()
GcPostalCell1.Name = "GcPostalCell1"

' 住所と住所のカナを出力するセルを指定します。  
GcPostalCell1.AddressKanaOutputCellName = "TextBoxCell1"
GcPostalCell1.AddressOutputCellName = "TextBoxCell2"

' 検索対象の郵便番号の検索範囲を指定します。  
GcPostalCell1.QueryMode = GrapeCity.Win.Editors.ZipCodeQueryMode.GeneralZipCode
' 郵便番号を全角で表示します。  
GcPostalCell1.ZipCodeCharType = GrapeCity.Win.Editors.ZipCodeCharType.FullWidthDigit

GcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(New Cell() {GcPostalCell1, TextBoxCell1, TextBoxCell2})
GcMultiRow1.RowCount = 10

' 検索対象に住所の郵便番号を指定します。  
GcMultiRow1.SetValue(0, 0, 1310045)
using GrapeCity.Win.MultiRow;
using InputManCell = GrapeCity.Win.MultiRow.InputMan;

TextBoxCell textBoxCell1 = new TextBoxCell();
textBoxCell1.Name = "textBoxCell1";

TextBoxCell textBoxCell2 = new TextBoxCell();
textBoxCell2.Name = "textBoxCell2";

InputManCell.GcPostalCell gcPostalCell1 = new InputManCell.GcPostalCell();
gcPostalCell1.Name = "gcPostalCell1";

// 住所と住所のカナを出力するセルを指定します。 
gcPostalCell1.AddressKanaOutputCellName = "textBoxCell1";
gcPostalCell1.AddressOutputCellName = "textBoxCell2";

// 検索対象の郵便番号の検索範囲を指定します。 
gcPostalCell1.QueryMode = GrapeCity.Win.Editors.ZipCodeQueryMode.GeneralZipCode;
// 郵便番号を全角で表示します。 
gcPostalCell1.ZipCodeCharType = GrapeCity.Win.Editors.ZipCodeCharType.FullWidthDigit;

gcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(new Cell[] { gcPostalCell1, textBoxCell1, textBoxCell2 });
gcMultiRow1.RowCount = 10;

// 検索対象に住所の郵便番号を指定します。 
gcMultiRow1.SetValue(0, 0, 1310045);
検索結果のカスタマイズ

郵便番号から検索される住所などの情報は、次の2つのプロパティによって結果をカスタマイズできます。        

SplitAreaDetails プロパティ

同じ郵便番号に複数の丁目が含まれているときにそれぞれを分割するかどうかを取得または設定します。
郵便番号によっては、ひとつの郵便番号に複数の丁目が含まれている場合があります。こういった場合に、それぞれを分割して別々のレコードとするか、複数の丁目がまとまったままのひとつのレコードとするかを設定します。

たとえば、〒105-0022は「東京都港区海岸(1、2丁目)」と登録されています。これを

と別々のレコードとして扱うか

とひとつのレコードとして扱うかを指定します。

  • SplitAreaDetails プロパティをTrue に設定してそれぞれを別々のレコードとして扱った場合、分割した最初のレコードが検索結果として返されます。
       

GenerateCompanyAddressKana プロパティ

大口事業所の検索結果に住所のカナを含めるかどうかを取得または設定します。
大口事業所の個別郵便番号の検索結果にのみ有効です。住所の郵便番号の場合には住所のカナは必ず含まれます。

参照

 

 


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